カタール航空「メッカはこちらでございます」。中東キャリアならではのサービスに注目してみた

2022年のFIFAワールドカップ開催が決まっている中東のアラブ国家カタール。サッカー好きにとっては1993年「ドーハの悲劇」のイメージが強いですが、最近ではリーズナブルな海外旅行の中継地点としても身近になってきました。以前個人旅行でカタール航空を利用した際、日系や欧米系のキャリアとは一味違う「ならでは」のサービスが興味深いと思ったので、ご紹介したいと思います(もちろんエコノミークラスです)。もし同航空を利用されることがあれば、ぜひチェックしてみて下さい。

目次
  1. 機内エンターテインメントにコーラン
  2. お祈りはお席に着いたままで...
  3. メッカはこちらでございます
  4. ドーハ空港では「ゴトラ」叩き売り
  5. 空港スタッフは外国人ばかり
  6. 寄り道で旅の思い出を

◼️機内エンターテインメントにコーラン

f:id:Kosuke_Ueno:20190130234902j:image

長時間フライトの楽しみといえば、最新の映画や音楽が楽しめる機内エンターテインメントですよね。東京発ドーハ行きの機内でオーディオを選択し、順番に見ていたところ「アラブ」「おすすめ」「新着」に続いて「ホーリーコーラン」の文字を見つけました。聞いたことがある方ならご存知だと思いますが、コーランの詠唱は音楽性がかなり高く、イスラム教徒でなくとも十分に楽しめます。アラビア語は「こんにちは」と「ありがとう」しか分からないので、内容はまったく理解できませんでしたが、美しい声と抑揚についうとうと。睡眠導入用としてもかなり優秀でした。(ムスリマの知人も毎晩聴きながら寝ると言っていたので、失礼な利用法ではないと思います。念のため)

◼️お祈りはお席に着いたままで...

f:id:Kosuke_Ueno:20190131014725j:image

「機内は禁煙です」「水分補給を忘れないでください」「コンタクトレンズのご使用はお控えください」などの一連の注意喚起にまざって出てきた機内メッセージです。「安全のため、機内でのお祈りは着席したままでお願いします」といったところでしょうか。イスラム教徒の礼拝(サラート)は、長い旅行中は免除される一方、後でその分を取り戻さないといけないと聞いたことがあります。きっと機内で本格的なサラートをしたがるお客さんが過去にいたんでしょうね。

◼️メッカはこちらでございます

f:id:Kosuke_Ueno:20190131014359j:image

(赤枠は筆者)

お祈りは着席したままで、とお願いしていたわりには、聖地メッカの方向と距離を示す親切な機内表示をしていました。着席したまま、なんとなくメッカの方向を向いてお祈りしたら良いのでしょうか。イスラム教徒でなくとも、思わずそっちの方角を窓から確認してしまいますよね。

◼️ドーハ空港では「ゴトラ」叩き売り

乗り継ぎで立ち寄るドーハのハマド国際空港では、湾岸一体の男性が被る頭巾「ゴトラ」がおみやげとして売られていました。

f:id:Kosuke_Ueno:20190131025904j:image

3つ買うと1つタダになるという叩き売りスタイルでしたが「頭巾だけあってもなぁ」と思い購入は見送りました。少し後悔しています。全身を覆う「カンドゥーラ」があったら、多分買っていたと思います。

◼️空港スタッフは外国人ばかり

ドーハ空港内では、カタール人らしきアラブ系スタッフをほとんど見かけません。その代わりに多いのが、アフリカ系や東南アジア系の外国人労働者でした。カタールは国民が人口の1割しかおらず、外国人労働力に大きく依存しているお国柄ですから、当然といえば当然です。

休憩スペースで声をかけたスタッフはバングラデシュ人の男性で、カタール歴は3年。空港での仕事は「口コミで見つけた」と言っていました。別の不自然なくらい親切だったバングラデシュ系のスタッフからは「日本円を紙でくれ」と、出し抜けにチップ1000円を要求されました(さすがにお断りしました)。日本円は紙幣の最低額がユーロやドルよりも大きいので、紙しばりで要求されるとダメージが大きいことに初めて気付きました。

◼️寄り道で旅の思い出を

海外旅行の際は、日系や欧米系キャリアを使うのもリッチで便利ですが、中東キャリアでちょっと寄り道してみると、思わぬ発見があるかも知れません。機会があれば、今度はエミレーツ航空も利用してみたいと思います。ただの旅行記のような記事になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。